適応するな。突き抜けろ。
※本記事は、旧ブログ「なるさわばしこLABO」から修正を加え、転載したものです。2019年10月現在、退職し、今は小学校の先生ではありません。また、当時も今も、正規で働く先生や社会人の方を馬鹿にする意図はなく、あくまでも「生き方働き方の提案」であるということをご理解ください。発信が順調で、信者の崇拝に酔っていた時期の記事ですので、若さ故の調子乗り具合も合わせてお楽しみ頂ければと思います。
はじめに…「積極的講師論」の反響を受けて
こんにちは。なるさわばしこ、小学校教師です。
2年生の担任をする傍ら、Twitterやブログ等で発信活動をしております。
先日、積極的講師に関する記事を投稿したところ、過去最高の4000PVを頂きました。
(2019年10月追記:旧ブログ「なるさわばしこLABO」の話です。)
「教師の仕事は生涯続けるもの」という考えがスタンダードな中、
「積極的に非正規の講師を選択したっていーじゃん」といった新時代の考え方は、先生達の働き方について一石を投じました。
なるさわばしこの「積極的講師論」は、賛否両論を巻き起こしたようです。
「家庭の事情で遠方への勤務ができず講師をしている。生き方を肯定してくれてありがとう」
「正規も講師も同じ担任。誇りをもって働くのはいいこと」
といった肯定的意見も多く頂きましたが、
「1次試験にも受かれない癖に何を偉そうに」
「不安定な職で10年後どうするつもり?」
「結局ネットの世界に逃げているだけ。発信する時間を勉強に充てたら?」
など、批判や中傷も寄せられました。
(中にはもちろん「親としては学力のない先生は不安です」など、真摯に受け止めるものもありましたが)
私は私なりに戦略を練ったうえで
教採を受けず 講師を続けることにしました。
今後のキャリアデザインを考える上で
発信は欠かせない要素です。
なるさわばしこは逃げてはいない。
積極的に未来を選択している。
今回はそうした結論に至った
私の頭の中を大公開していきます。
いびつなパラメータ
まず、日本社会での立ち位置的に見た、なるさわばしこのパラメータはこちら。
ないものを挙げるとキリがない
見ての通り、概ね平均値以下です。
数少ない長所の容姿については(まだまだ上がいるとは思いますが)昨年マッチングアプリをインストールした際、2カ月でPairsでは550いいね、Tinderでは15000いいねを頂いたので、顔面偏差値は高いと見てよさそう。
もともと、私は環境パラメータに適合しない人間です。
(※環境パラメータ……なるさわばしこの造語。現在の環境で生きていくための資産やスキル。「日本」という環境の場合、家庭環境、学歴、忍耐力や空気察知能力だと思われる。)
バックボーンが複雑で、家族関係は天涯孤独に近いほど壊滅的。仮に急な事故や病気で入院することになったとしても頼れる人は一人もいません。
また幼少期から集団不適応タイプの子どもでした。小学校は「毎日45分ずつを5回、椅子に座ってじっとする場所」と認識していました。先生の話は半分も分からず、図工や音楽でしか5を取ったことはありません。
興味のもてないことに対する集中力と忍耐力のなさは絶望的に欠如していました。
診断は受けていませんが、何らかの発達障害をもっている可能性もありますね。
不登校期間が長かったため、基礎学力に大きな抜け落ちがあります。
本来進学できるご家庭ではありませんが、国語だけはできたため、私大になんとか潜入することはできました。しかし学歴的には最低クラスでしょう。奨学金という名の借金も背負っています。
ワークスキルとしては、小学校の45分間授業に耐えられない位ですから、もちろん集中力や忍耐力は絶望的にありません。
具体的に言うと
「同時に多数のタスクを保持する能力」……多くても3つが限界。それを超えるとワ――と頭の中にノイズが広がる感覚がある。
「空気察知能力」……会話の中で笑ったり共感を示すポイントが感覚的に分かりません。(本を読んで感情言語を理解しましたが、第二外国語のように扱っています。)
「文化や慣習に適応する能力」……非合理的・非論理的であると感じることに対し、強い違和感と嫌悪感を覚えます。またとてもよく頑張らなければ、それを笑顔で覆い隠すことはできません。
興味のレンジが狭く変動するうえ、
自分を変形させている感覚にどうしても耐えられない私にとって、
ひとつの企業に就職し、そこでキャリアを積み上げることは極めて難しいでしょう。
表現者としての才
……このように、社会的に見ると明らかに弱者の私ですが、ここで一度「環境パラメータ」という枠を取り払い、社会的な価値観抜きにして、得意なことを加えてみたのがこちらです。
なるさわばしこは「一時的に猛烈な興味を示し、ある程度熟達したら飽きて次に行く」タイプ。
料理や手芸や絵や歌や……何かを作ること、表現が大好きでした。飽きたら次、一通り為したらまた以前の趣味が再燃し……それを子どもの頃から繰り返していたため、大人になった今では平均値を超えるパラメータをけっこう保有しています。
料理は2年ほど個人店の厨房で働いていたため、得意です。冷蔵庫にある大量の食材を見て、10分で「本日のランチ」を決めて作っていました。普通に今でもどこかのキッチンで働けるレベル。
手先は器用な方で、手縫いでぬいぐるみ位は作れます。
絵は10代の頃からちょこちょこ描いていて、ヤフオクに萌え絵を出品して小銭を稼いでいました。高校と大学は美術部でした。
歌はベトナムの日本語学校で歌の先生を任されてから、結構上手くなりました。市ののど自慢大会で、決勝に上がるくらいには実力があるようです。
しかも、これらの平均値超えパラメータは全て、没頭しながら身に付けたもの。有機的な知識や技術たちです。
×不足を補う ○得意を伸ばす
仮に私が今から環境パラメータに合わせて、平均値以下のパラメータを補おうとすれば
奨学金を返済し、貯蓄に回す…(数十年単位の時間)
家族(血縁的には無理。新たに結婚などをする必要あり)
学歴(偏差値高の大学院?学力、お金をまず上げねば)
集中力と忍耐力(過酷なトレーニング)
学力(先生を続けるならば平均値は必要だが、おそらく独学では不可能)
などなど、苦痛を伴う、膨大な投資が必要です。
なおかつ、今までの人生で、25年強を費やしても平均値以下のパラメータが、この先飯を食べていける程に成長する保証はどこにもありません。
しかし逆に、既に平均値を超えているパラメータを代替不可能な値にまで高めることができれば?
SNS発信(既に2400人。現在毎月200人ペース増)
文章力(ブログを書くのはメチャ楽しい。現在もちょこちょこ原稿を書いてお金をもらっている。将来的に有料メルマガや出版の道も)
絵(単品で売ってもよし、発信の図解や挿絵としても有効)
翻訳能力(文章力と関連。難解な本や概念の解説には多くの需要アリ。)
容姿や歌唱力(おやつの値。発信の力をかけ算してくれる)
……生活の糧を得る手段が見えてきます。
それも超楽しそうで、ワクワクできそうな道です。
弱者流生存戦略
社会的背景を考えても、日本という環境パラメータに合わせてみても
支えとなる家族×
信頼できる学歴×
奨学金という名の借金でお金×
学力も国語以外×
同じ仕事を続けるための集中力忍耐力×……
なるさわばしこは弱者です。
でも、だからこそ、
世界でただひとり、生き抜くために、
代替不可能なパラメータを伸ばそうとしています。
私は、日本で暮らすほとんどの人がもっているものをもっていません。
しかし私には、ほとんどの人にはないものがあります。
環境パラメータに適合できなくたっていいじゃないですか。
インターネットを使ってニッチな需要を探し出せばいいんです。
私が適合する世界は必ず存在します。
不安定な身分だって、弱い立場だっていいじゃないですか。
だからこそ寄り添える人がいます。
片足しか突っ込んでないからこそ見える景色もあります。
何かあった時にどうするんだって?
どうせ残機ゼロの人生です。
守るべきものも 守られるものもないのですから
好きなように生きたっていいじゃないですか。
私を否定する世界に 苦しみながら自分を変形させるよりも
私を受け入れてくれる世界のために、私は私を使いたい。
それは異才を伸ばす
私なりの生存戦略なのです。