なるさわばしこによる造語、「積極的講師」。
昨年10月に公開した、以下の記事は多くの反響を呼びました。

学校教育現場における新しい働き方を提案したものですが、
「救われた」という肯定的な意見もある一方、
「非正規の癖に何を偉そうに」という批判的な意見も多い記事でした。
本記事は、「積極的講師」とはどんな意味の言葉か、どんな働き方かを説明するために書いたものです。
「積極的講師」の定義
通常、非正規の身分は「不安定」「正規雇用より社会的地位が低い」と捉えられるものですが、「積極的講師」では非正規雇用である講師のメリットに注目し、その良さを活かした働き方を提案しています。
「積極的講師」を選ぶ人の例
「積極的講師」を選択する人はどんな人なのでしょうか。
私自身の経験と、頂いたコメントを基に説明します。
①教員採用試験に受からなかったけど、非常勤講師、または常勤講師として学校現場で働きたい
何らかの理由があって採用試験に落ちてしまっても、学校現場で働くことは可能です。
毎年病気休暇、出産休暇、育児休暇になる正規雇用の先生の代わりとして、講師の募集があるためです。
数回の試験を経て採用される正規雇用とは異なり、講師ならば書類提出と面接だけで働くことができます。
しかも常勤講師の場合、正規雇用と同様に学級担任をもつこともできるのです。
講師として働く中で正規雇用を目指して勉強に励むも良し、学校現場の在り方を知って、別の仕事を志すのも良しでしょう。
非正規の身分であっても誇りをもって働けているなら、「積極的講師」です。
②持ち家、家族の転勤や介護等で、引っ越しが難しいが、学校現場で働きたい
正規雇用の場合、都道府県で採用になるため(政令指定都市は除く)、長距離の引っ越しをしなければならない可能性があります。
非常勤講師や常勤講師は正規雇用と比べ、市や区などの比較的狭い範囲での採用となるため、移動距離を抑えることができるのです。
持ち家や家族の転勤、介護等で引越しや長時間の通勤が厳しい人でも、講師の身分なら学校現場で問題なく勤務することができます。
非正規の身分であっても、こうしたメリットを生かして楽しく働けているなら、「積極的講師」です。
③他にやりたいこと(他の仕事、家族と過ごす等)があるが、学校現場で働きたい
一般的に公務員は副業が禁止されていますが、非常勤講師の場合、その制限が無くなります。
また、非常勤講師も常勤講師も、一つの学校での勤務期間は基本的に一年間です。このため、責任の範囲が正規雇用と比べて限定的になります。学校の実態や本人の能力にもよりますが、早く退勤しやすい雇用形態なのです。
余った時間や体力を活かし、他の仕事をしたり、スキルアップに励んだり、家族と過ごす時間をもつのもいいですね。
非正規の身分であっても、他にやりたいことが充実していて幸せならば、「積極的講師」です。
「積極的」=「ポジティブ」でありさえすればいい
これが「積極的講師」の定義であると述べました。
要は「ポジティブ」でありさえすればいいのです。
非正規雇用であっても、学校現場で
誇りをもって働けていれば。
メリットを活かして楽しく働けていれば。
充実していて幸せならば。
講師は不安定な身分ですが、代わりに自由があります。
折角の自由なのですから、それを利用してしまいましょう。
「積極的講師」については、賛否色々な意見があります。非正規雇用を馬鹿にする見方をする人も多いですが、自分が、そして周りの大切な人が、幸せに過ごせているならば。それでいいではないですか。
なるさわばしこはそう思うのです。