「なるさわばしこ」は、2018年1月に産まれました。
当時、私は小学校で勤務していました。
学級実践と子どもとの楽しい思い出を紹介する、素朴なTwitterのアカウント。
それが「なるさわばしこ」のはじまりです。
その頃、奇しくもTwitter教員の発信が増加する流れがあり、注目を集めていました。運良く私もフォロワーを伸ばすことができたのです。
フォロワーが1000人を超える頃、次第にファンの方からの要望を頂くようになり、当ブログの前身、「なるさわばしこLABO」を開設。「なるさわばしこ」はそこでも教育論を展開し、さらに大きくなることができました。
「天才」と、私を評する人達がいました。
信じ難いことですが、私の文を読んで泣いてくれる人がいました。私と話すと思考が止まらず、眠れなくなる人がいました。私の言葉で心を揺さぶられる人がいました。
初めて人に文才を、表現を認められた嬉しさから、私は「なるさわばしこ」に自分自身を投影していくようになりました。
はじめは学級実践や教育論、先生らしく教育関係のことばかりを発信していたのですが、影の部分……自身の赤裸々な過去や精神的な不安定さまでをさらけ出すようになったのです。
……それは志に基づいたものであったのか、承認欲求を満たしたいがためのものだったのか。
とにかく私は、「美しくない」と感じたわけです。
または「書くべきは今ではない」と。
色々と考えた末、そうしたツイートや記事は全て消してしまいました。
「なるさわばしこ」は、子どもへのあたたかな気持ちから産まれました。
悲惨な境遇で育った私が、初めて人を信頼出来るようになりたいと、そう願えるようになったのは、子ども達との思い出があったからです。
私が「なるさわばしこ」としてペンを走らせる。
そこには、感謝や、美しさや、愛のようなものがなくてはならないと思いました。
いつか私と関わった子ども達が、私を掬い上げてくれた子ども達が、「なるさわばしこ」に辿り着いた時、あたたかくあの時を思い出してくれるように。
創られた経緯を踏まえて考えると、「なるさわばしこ」の理念はどんなものか。
書くべきは、このようなことでしょう。
①退職した教員のその後の記録
・転職活動の記録
・別の専門性を身に付けるまでの模様
・○○円稼いだら……ノウハウを公開
②教職経験者として
・教育現場の現状
・問題点と改善点
・自身の教育観
③自分の体験談
・元不登校として
・元学校不適応児童として
・社会に出て適応するまでの記録
④クリエイティブ
・かいとうキャット(教職時代に産み出したキャラクター)の漫画やイラスト
私はちっぽけな人間です。
まだ何かを成し遂げたわけでもないのに、自尊心ばかりが育って、なんでも思い付きで行動しがちで、日々の営みに流されがちで、生活は安定とは程遠くて、落ち込みがちで、忘れっぽくて……不器用に生きている、ただの人間です。
今の場所にいるのは、ただ周りの人と運に恵まれたからに他なりません。
それでも「なるさわばしこ」では、
自分を信じてくれた子ども達や、弱い人達のためにありたいと思うのです。